『知られざる地政学』〈下巻〉も届く

本日、10月3日、拙著『知られざる地政学』〈下巻〉も自宅に届いた。この20年間の「集大成」がようやく完成した。

この本を書いて痛感したことは、すでに独立言論フォーラムの連載「知られざる地政学」の第一回目に書いておいた。要するに、日本という島国のなかで、「世間」という範疇から抜け出せずにいる多くの人々がいるという現実に「気おされた」ということだ。私のように、この世間から「外」へと飛翔しようとしている者からみると、「洗脳」された集団に属しながら、「外」に出る視角をもたないために、自分が洗脳されている事実に気がつかない人があまりに多いという現実に絶望感にさいなまれざるをえないのだ。

 

反米は当たり前

決定的な視角は、「反米」である。もう少し正確にいえば、反エスタブリッシュメントという視角だ。この「エスタブリッシュメント」という概念はなかなか厄介なもので、だからこそ『知られざる地政学』〈上巻〉第5章で取り上げた。

といっても、それだけでは十分ではない。

大切なことは、アメリカの民主主義が「とまどえる群れ」をだますことによって維持されてきたことに気づくことである。そのためには、「洗脳」が必要であり、そのお先棒を担いだのが「ニューヨークタイムズ」や「ワシントンポスト」に代表される米マスメディアである。

ドワイト・アイゼンハワー大統領が恐れた、広義の軍産複合体が学術や官僚、マスメディアをも巻き込んだ構造として構築されてしまったのである。この巨大な構造は、教育を通じて、アメリカ国民だけでなく、欧米や日本などに住む人々を「洗脳」しつづけている。

 

『君たちはどうだまされてきたのか:洗脳から身を守る法』

いま、私は『君たちはどうだまされてきたのか:洗脳から身を守る法』という本を書こうと準備をしている。テレビや新聞で偉そうな意見をのべている連中がいかにインチキであるかを白日の下にさらすことを計画中だ。

その前に、『生成AIなんか怖くない:作文・小論文で思考を深める方法』という本の執筆に現在取り組んでいる。そのなかでも、この「洗脳」について論じている。

多くを紹介することはできないが、要するに、洗脳されている事実に気づかなければ、なかなか洗脳の「外部」に出ることはできない。

この洗脳には、親、先生、友人といった身近な人々も深くかかわっているから、事態は深刻だ。

実は、この問題は、私が深くかかわってきた「ディスインフォメーション」にも関係している。というわけで、しばらくはまだまだ忙しい。

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塩原 俊彦

(21世紀龍馬会代表)

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