閑話休題15 「フェイクニュース」を垂れ流すNHK

閑話休題15 「フェイクニュース」を垂れ流すNHK

 

NHKもまた「不都合な」情報に目を瞑り、「フェイクニュース」を垂れ流しつづけている。拙著『ウクライナ・ゲート』や『ウクライナ2.0』において、NHKがウクライナ危機についていかに歪んだ情報を流してきたかを論じたことがある。要するに、一方的に「ロシアは悪」という、まったく誤った情報を流してきた。まさに、「フェイクニュース」の垂れ流しである。すでに何度も論じてきたように、ウクライナ危機の背景には、米国による「民主主義の輸出」があり、武装闘争の訓練までして、民主的に選挙で選ばれたヤヌコヴィッチ大統領を武力で追い落とした裏には米国政府がいたのである。

 

日馬富士をめぐる「フェイクニュース」

いま現在、残念に思うのは、NHKによる大相撲をめぐる「フェイクニュース」の垂れ流しである。12月6日、夜に放送された「クローズアップ現代」では、露骨な「フェイクニュース」が流された。暴力をふるった日馬富士は悪いが、「品格」で悩んでいたのであり、相撲協会に協力しない貴乃花親方も「悪い」という報道である。問題を暴行事件に矮小化し、その背後にあるモンゴル人力士による八百長問題を明らかに隠蔽しようとしている(刈谷某なる人物はひどい。また杉山某のように、退職してからも大相撲を桟敷席で見たいのか)。NHKの報道は相撲協会寄りの偏向報道であり、まったく中立的な報道とは言えない。つまり、都合の悪い情報にはふたをして、マニュピレート(情報操作)しようとしていることになる。まさに、「フェイクニュース」を平然と垂れ流していると言える。

この報道は明らかに中立性に欠けている。問題の核心は、白鳳を中心とするモンゴル人力士による「リンチ」であり、かれらの八百長に加わらない貴ノ岩への制裁にある。百歩譲って、この事実の立証が難しいとしても、こうした見方が可能なほど、モンゴル人力士らによる星のやり取り、すなわち「ナイラ」(八百長)が横行していたとみられる情報を報道すべきであろう(『週刊新潮』12月7日号はこの点を的確に指摘しているのだが、協会は抗議文書を送ることにしたという。それよりも前にモンゴル人力士を召喚し、事情を徹底的に糺すべきだろう)。

 

「国技」がモンゴル人力士によって蹂躙

「国技」がモンゴル人力士らによって蹂躙されてきた疑いが濃厚であるにもかかわらず、なにも追及できないのであれば、八百長相撲が再び公然と行われるようになるのは明らかだ。国家が好きな政治家はこうした大相撲の現状にもっと危機感をもって貴乃花親方の「正義」を応援すべきではないか。どうでもいい政治家、石原慎太郎が貴乃花親方の肩を持つのはある意味で当然だろう。

わたしの関心は、「フェイクニュース」を垂れ流し、問題の核心に迫ろうとしないNHKをはじめとするマスメディアにある。こんなばかなことをしていると、ますます「フェイクニュース」離れが進むことになるはずだ。

 

NHKは猛省せよ

12月6日、最高裁のNHK受信契約をめぐる判決が出た。その内容はともかく、問題は「フェイクニュース」を垂れ流しつづけているNHK自体の報道姿勢にある。わたしは高輪の自宅ではきちんと衛星放送分を含めて受信料を支払っているが、「フェイクニュース」にカネを払う理由がまったく理解できない。

こうしたNHKに対して、政治家が批判すると、報道の自由の侵害になると懸念する声がすぐに湧き上がる。だが、公然と真正面から批判するのであれば、まったく問題はないとわたしには思われる。そうでなければ、これまでのように闇で圧力がかかり、「フェイクニュース」がそのまま「フェイク」で終わってしまうことになりかねない。

こんな現状を打破するために、正々堂々と真正面から政治家を含めてどんどん批判すればいいと、「21世紀龍馬」には思われる。

 

 

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塩原 俊彦

(21世紀龍馬会代表)

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