The Guardianの報道  「100万ポンドの男:なぜボリス・ジョンソンはドナーをウクライナに連れて行ったのか?」は必読だ!

2025年10月13日に読んだ記事のなかで出色だったのは、10月11日付のThe Guardianの記事「The £1m man: why did Boris Johnson take his donor to Ukraine?」である。私がこの記事の存在を知ったのは、ロシア語の報道で、「ボリス・ジョンソン元英首相は、キエフにロボットやドローンを供給しているイギリスの兵器メーカーQinetiQの筆頭株主クリストファー・ハーボーンから100万ポンドの賄賂を受け取った可能性がある。これは『ガーディアン』紙がリーク文書を参照して報じている」という記事を読んだからである。

 

「ガーディアン」の報道

ハーボーンについて、20年以上タイに住み、タイのパスポートを持ち、タイ名を名乗ることもある人物で、「イギリスの政治にかなりの資金を投入している」、と「ガーディアン」は書いている。さらに、彼のウクライナとの唯一のつながりは、ロボットやドローンをウクライナ軍に供給しているとされるイギリスの兵器メーカー(QinetiQ)の筆頭株主であることだ、とも指摘している。

こんな人物だからこそ、ハーボーンは、ナイジェル・ファラージ率いるブレグジット党(現リフォームUK)に1000万ポンド、ジョンソンが英国のEU離脱を完了させている間に保守党に1000万ポンドを寄付している、と紹介している。さらに、ジョンソンの首相在任中、ハーボーンは少なくとも2回チェッカーズ(英国首相の公式別荘))を訪れた。一度はヘリコプターで首相官邸に到着した。2度目は2022年8月、トーリーの大口献金者によるバーベキューのためだった、とも記している。

こうした親しい両者の関係を前提にしたうえでみると、「2022年11月、ジョンソンの国会議員利益登録簿に、ハーボーンから彼の会社への100万ポンドの寄付が記録されている」という記述はまったく不自然ではない。ただし、「この支払いは、選挙管理委員会の寄付金データベースには掲載されていない」と書いた「ガーディアン」は、「このことは、ジョンソンの金儲けのための寄付であった可能性を示唆している」と踏み込んでいる。

ジョンソンは、ジョンソンは2023年9月、国会議員を辞めていたが、ハーボーンとともにスタンステッド空港でダッソー・ファルコンに乗り込み、ハルボーンが運航していたらしいこのプライベートジェット機は、ウクライナ行きの寝台列車に乗るため、二人をポーランド東部へと運んだという。そして、二人はウクライナを訪問し、日程表には、「ボリスとクリス(・ハーボーン)のみ」がハイレベル会合のオープニングセッションに出席することが示されている。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領とジョンソン元首相は集まった著名人に挨拶し、日程表にはその後プライベートな会合のために退席したことが示されている。

13%を保有するQinetiQの筆頭株主であるハーボーンは、その運営にかかわることができる。その会社QinetiQはウクライナに大いに関心を持っている。ウクライナ軍は同社のドローン「Banshee」と爆弾処理ロボットを使用していると報じられている。2025年4月、英国国防省は、QinetiQがウクライナ軍の3Dプリンターによるキット製作を支援すると発表した、とも伝えられている。

「ガーディアン」はジョンソンが賄賂として100万ポンドを受け取り、ハーボーンのかかわる会社QinetiQのウクライナとの取引により、同社を儲けさせ、筆頭株主のハーボーンの懐を潤わせた疑いがあるとは直截にのべているわけではない。しかし、その可能性を示唆している。

 

カネ儲けで戦争をさせつづけるジョンソン

ジョンソンが2022年4月、当時のジョー・バイデン大統領の意向を受けて、ゼレンスキーにロシアとの戦争を継続するよう説得したことは、私の本や論考に何度も書いてきた。戦争継続が政治家のカネ儲けにつながることをジョンソンはよく理解していたのだろう。実際に、カネ儲けをしてきたようだ。どうやら、私が主張してきたことが正しかったようだ。

 

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塩原 俊彦

(21世紀龍馬会代表)

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