「東京版CDCをつくる」など笑止千万:マヌケな小池百合子とその仲間たち

小池百合子東京都知事は7月31日、知事選で公約に掲げていたCDC(米疾病対策センター)の東京版の実現に向けたプロセスを発表した。朝日新聞電子版(https://www.asahi.com/articles/ASN7054ZPN70UTIL01X.html)によると、感染症対策を一体的に担う常設の司令塔の役割を担うとし、8月1日に庁内に準備組織を立ち上げ、10月以降の本格運用をめざす。

朝日新聞によると、東京版CDCは平時と、感染が拡大する局面で、取り組みを機動的に変える想定で、平時には政策立案や、国、大学などとのネットワークを生かした調査・分析にあたり、ガイドラインの作成などを担うのだという。感染拡大の局面では、感染症対策の専門家らでつくる「専門家ボード」の助言をもとに司令塔としての機能を果たし、医療体制の確保や入院調整などにあたる。

こんなばかげた構想をいったいだれが考えたのだろうか。小池もマヌケだが、こんな絵空事を構想した者もマヌケ以外の何者でもない。

同じく、日本版CDCをつくるといった構想をぶち上げている政治家もみなマヌケである。政策自体とその実施との間にある大きな溝の存在に気づいていない能天気なマヌケばかりが頭で考えたバカげた構想に酔いしれているにすぎない。日本には、もう少しスマートな人間はいないのか。

 

マヌケな理由1:政治がわかっていない

小池は政治家でありながら、政治がわかっていない。マヌケなリーダーがいては、どんな機関をつくろうと、その政策はまったくいかされないのだ。

ここで、ビル・ゲイツのインタビュー記事(https://www.wired.com/story/bill-gates-on-covid-most-us-tests-are-completely-garbage/)を紹介したい。このなかで、ゲイツはつぎのようにのべている。

“The White House didn’t allow the CDC to do its job after March”というのだ。つまり、「ホワイトハウスは3月以降、CDCに仕事をさせなかった」のである。これが意味しているのは、CDCがあっても、その提言に聞く耳をもたないリーダーのもとでは、CDCはまったくその役割を果たせないということである。

Dishonest Abeというマヌケなリーダーのもと、二階俊博自民党幹事長と菅義偉官房長官主導でGo toキャンペーンが実施されているのも、マヌケな政治家がいると、専門家の意見など無視されてしまうという現実がある証拠だと言えるだろう。

小池は、カイロ大学卒という学歴詐称にはじまって、政治家として何の実績のないままに知事をやっているリーダーにすぎず、マヌケそのものの知事にすぎない。まともなリーダーであれば、保坂展人世田谷区長のように、優れた感染防止対策を東京大学先端科学技術研究センターの児玉龍彦名誉教授とタッグを組んで実施することができたはずなのだ。

優れたリーダーは、他者の良さ、あるいは、狡猾さをしっかりと見抜き、優れた人物を周囲に置いて、諫言を求めつつアドバイスももらえるように工夫する。ゴマすりだけの輩は遠ざけて無視すればいいのだ。ところがマヌケなDishonest Abeも小池も、こうした基本さえ身につけていない。だからこそ、マヌケを脱却できずにいるのである。

 

マヌケな理由2:専門家がわかっていない

小池がマヌケなのは専門家のインチキを理解していない点にある。すでにこの欄で何度も指摘したように、専門家と称せられる人物の多くが本当は「似非」であり、まったく信用ならない者なのである。にもかかわらず、そうした連中が重用されるのは、そうした連中が自らの権威を他の権威に頼り、上位者たる政治家や権力者におもねることを権力者側がよく理解しているからなのだ。

政府が最初に設置した「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」の座長、脇田隆字国立感染症研究所所長にしても、副座長の尾身茂独立行政法人・地域医療機能推進機構理事長にしても、厚生労働省の外郭団体の長であり、要するに、厚労省の掌の上にいるだけの人物にすぎない。しかも、感染症対策の専門家とは言い難い、古い時代の遺物のような連中だ。

この指摘は前述した児玉さんの発言に基づいている。だからこそ、自信をもってここに記しているのだ。まだアップロードされていないが、8月7日のBS TBSに登場した児玉さんの話をぜひ見てほしい。

 

マヌケばかりが目につく日本

「論座」に寄稿するようになって、日本にはマヌケばかりが目立つという印象を強くもつようになった。7月から8月にアップロードした記事を紹介すると、下記のようになる。

「米国を操ったソビエトスパイ」の教訓

渡辺惣樹『第二次世界大戦 アメリカの敗北』を読む

 

2020年08月10日

テレワーク推進を地方活性化に利用せよ

「箱もの」中心、企業重視ではなく個人への便宜供与が必要だ

 

2020年08月07日

デジタル課税問題のいま

日本政府も独自導入を急げ

 

2020年08月05日

1年以内に中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証実験へ

通貨決済がデジタル化で大きく変わろうとしている

 

2020年08月03日

【2】ニッポンの労組なんかいらない?

コロナ禍で変わる労働 「在宅勤務権」をどう確立するのか

 

2020年07月31日

地政学からみたワクチン開発

楽観報道の裏に政治性と情報操作の影

 

2020年07月29日

このままでは100%失敗する「行政手続きのデジタル化」

官僚の「テクノフォビア」を猛省せよ

 

2020年07月23日

インターネット投票への道

いまだ第一歩さえ踏み出せていない日本の現状

 

2020年07月21日

パンデミックで流行するeスポーツに「電通・経産省」の影

貴重な税金をカネ儲けのために使ってはならない

 

2020年07月17日

中印関係の悪化を地政学から解く

米国、ロシアもからんで様々な影響が

 

2020年07月15日

ビッグテックは解体できるか

超国家企業に対して高まる欧州からの圧力と技術革新

 

2020年07月13日

ロシアの憲法改正・国民投票の真実

あからさまな不正でしか権力を維持できないプーチン支配の「終わりの始まり」

 

2020年07月10日

オンライン留学の勧め:日本の大学なんかつまらない

世界中の優れた学者の授業を受けられるメリットを生かせ

 

2020年07月08日

「ミラーワールド」という未来からを「主権国家本位制」を斬る

 

2020年07月06日

米国の警察改革を日本への警鐘とせよ:顔認証システムの危険性

 

2020年07月01日

日本をベラルーシにしてはならない

権力にとりつかれたトップが、いかに困った事態を招くか

 

2020年07月01日

 

 

今後も、「台湾に学べ:日本の遅れたデジタル・ガバメント政策」とか、「言葉と権力:「誰かと話すことは権力の問題になる」」といった記事が相次いで掲載される。こうした論稿を重ねるたびに、世界の潮流の変化を知らないマヌケばかりの日本に絶望感をいだかざるをえない。

「21世紀龍馬」たらんとする者はよく勉強し、世界の変化からいまの自分を見つめ直せるように鍛錬しなければならない。

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塩原 俊彦

(21世紀龍馬会代表)

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