ペットを動物園の餌にするという発想
NYTの記事「デンマークの動物園はあなたのペットを肉食獣の餌にすることを望んでいる」は興味深い。といっても、犬や猫といったペットを餌にするわけではないのでご安心を。
記事によれば、デンマークのある動物園が、モルモット、ウサギ、ニワトリ、さらには小型の馬まで、ペットの飼い主に肉食動物の餌として提供するよう呼びかけているのだそうだ。
先週7月31日のフェイスブックの投稿で、オールボー動物園は、状況にかかわらず、寿命が尽きそうな動物を歓迎するとのべている。これらの動物は、訓練を受けた従業員によって「優しく安楽死」させられ、その後、ヨーロッパオオヤマネコのような動物園の肉食動物の餌として利用されると、動物園のウェブサイトに記されている。
デンマークの動物園がその死に対する率直なアプローチで非難を浴びるのは、これが初めてではない、とNYTは書いている。2014年、コペンハーゲン動物園はマリウスという名の健康な若いキリンを安楽死させ、動物園は教育の機会としてキリンの解剖を一般公開し、マリウスの遺体を、ライオンを含む大型ネコ科動物に与えたのだそうだ。
哲学的対立という興味深いテーマ
さらに、数週間後、動物園はそのうちの4頭のライオン(2頭の子ライオンとその親ライオン)を安楽死させた。動物園は、雄ライオンが娘たちと繁殖するのを防ぐためと、新しくやってきた若い雄ライオンが子ライオンを襲うのを防ぐために殺されたと発表した。
さらに、NYTは、「この死は動物愛護活動家たちの反発を招いたが、同時に動物園経営に対する大西洋を越えた哲学的対立を反映していた」、となかなか興味深い指摘をしている。米国の動物園では、動物園の個体数が急増するのを防ぐために避妊に力を入れることが多いが、欧州の動物園では動物の繁殖を許可し、動物が自然な行動をとることが良いことだと主張し、「余った」動物は安楽死させることが多い、とNYTは記している。
日本の場合?
ここまで紹介すれば、日本の事情が知りたくなるだろう。あるいは、ユーラシア大陸にある動物園の状況も気になる。
その昔、ビジネス・オフィス空間が個室主義か、それとも集団主義かという問題に関心をもったことがある。カザフスタンの自動車販売会社の社長が、自分は日本のように、集団主義的なオフィス環境を整えることで、ビジネスの開放性を積極的に取り入れようとしていると話していたからだ。
たしかに、私の訪ねたことがあるモスクワのオフィスは総じて個室主義であり、広い部屋に机が複数置かれている光景を目にした経験はほとんどない。1993年ころ、世界銀行や国際通貨基金の本部を訪問したときにも、個室主義であったと記憶している。
その後、行動経済学といった学問の成果(?)の結果、オフィス空間のレイアウトも変化したのかもしれないが、あまりこの分野の本を読まなくなった私は最新事情を知らない。いずれにしても、ペットを餌にしたり、避妊させたりすることに対して、東西の指向に差があるとすれば、それはどうしてなのか。さらに、ありうべき処置の方法は何かについて考えてみることは、文化とか文明における東西の差を考察するうえでも参考になるかもしれない。



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