森永卓郎著『書いてはいけない日本経済墜落の真相』は必読書である

私が連載している「独立言論フォーラム」において、嶋崎史崇は森永卓郎著『書いてはいけない日本経済墜落の真相』について2回に分けて書評を掲載している。よく書けた書評を読んで、私も本日、この本を入手した。すでに第五刷となっていた。どうか、この本をより多くの人に読んでもらいたい。

 

「本書で私が行うのは、現状を賀はするための告発である。もちろん大きなリスクがあるのは承知だ。逮捕されるかもしれないし、命を狙われるかもしれないし、訴訟を起こされるかもしれない。それでも私は勇気を持つべきだと決断した」

 

こう書かれたこの本は、日本のマスメディアがかかえている三つのタブーについて教えてくれる。

 

『無知の責任』

その第一は、「ジャニーズの性加害」である。この本題については、出版社を探している拙著『無知の責任』(仮題)と関係したテーマであるために、興味をもった。本での記述はあまり参考にならない。この問題についての分析も甘い。したがって、この部分を読むことはお勧めしない。

逆に、私の著作をやはり一刻も早く上梓しなければならないと思うようになったとだけ書いておこう。

第二のタブーは、「財務省のカルト的財政緊縮主義」についての記述である。この部分は、私の見方と違うので、あえて論評しない。各人が読んで考えてほしい。

 

『アメリカなんかぶっ飛ばせ』

第三のタブーは、「日本購入123便の墜落事件」についてである。実は、私はいま『アメリカなんかぶっ飛ばせ』(仮題)の最終執筆段階にある。アメリカ帝国主義を厳しく批判するための本を書いている。ゆえに、この第三のタブーこそ、この本を読むことにした主要な理由である。

まず、政府および裁判所が墜落事故にかかわるボイスレコーダーやフライトレコーダーの開示を拒否していることを、私はまったく知らなかった。日本語で書かれた新聞を読まなくなって20年以上になるから、こんなことになるのかもしれない。

「事故当日、かなり早い段階で、日本の自衛隊が米軍の救難援助を断った」という記述に唖然とした。

さらに、青山透子著『日航123便 墜落の新事実』(2017年)と『日航123便 圧力隔壁説をくつがえす』(2020年)を引用するかたちで、自衛隊の開発中だったミサイルが尾翼に衝突した可能性が論じられている。小田周二著『524人の命乞い』も引用されている。こうした森永なりの分析結果として、「自衛隊機が民間機をミサイルで撃墜した」という記述を目の当たりにすることになる。

 

「陰謀論」と斬り捨てるなかれ

どうか、森永の説明を「陰謀論」と斬り捨ててはならない。国家は大嘘をつくのだから。みなさんは財務官僚だった佐川元理財局長の命令による公文書改竄事件を忘れた人はいないだろう。

どうか、この本を読んで、日本という国家の恐ろしさを知ってほしい。そして、できれば、第4章の「日本経済墜落の真相」にあるアメリカ帝国主義のおぞましさにも気づいてほしい。

マスメディアに勤務していた人間として、いまの日本のマスメディアの悪辣さに唖然とする。そのひどさを教えない日本の教育も絶望的な状況にある。

本当に戦渦の足音がますます大きくなっているように感じる。

 

 

 

 

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塩原 俊彦

(21世紀龍馬会代表)

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