出色なのは「ミラーライフ」の記事:The Economistの2本の記事は必読

今週、出色だと感じたのは、「ミラーライフ」について紹介しているThe Economistの2本の記事である。私が40年以上もThe Economistを愛読してきた最大の理由は、こうした科学やテクノロジーに関する優れた記事がときどき読めるからであった。

 

連載(163)でも紹介

10月10、11日に公開される「知られざる地政学」連載(163)「自律型AI兵器をめぐる諸問題:RC7(第7回 CCW 再検討会議)で中心議題となる LAWS(致死性自律兵器システム)に関連して」においても、この2本の記事を紹介することにしている。それほど、重大だと思ったからである。

以下に、その部分を明らかにしてみよう。

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なお、最後に、最近読んだ記事のなかでもっとも重大性をもつと思えた二つの記事を紹介しておきたい。それはいずれもThe Economistに掲載された「「ミラーライフ」は危険だ。現実のものとなる前に、規制当局は対策を講じなければならない」と「まもなく「ミラーライフ」(mirror life)をつくり出すことが可能になるかもしれない」である。前者には、「一般に公開されているAIモデルには、ミラー生化学への利用を防ぐための安全策が講じられるべきである」と書かれている。さらに、「合理的な国家主体、あるいは現実的な目的をもつテロリストでさえ、ミラーライフを意図的に兵器としてつくり出す可能性は低い。一度放出されてしまえば制御不能になるからだ」とある。紙幅の関係で、これ以上は論じないが、AIを活用すれば制御不能なミラーライフを創生できる時代が目前に迫っている。だからこそ、ビル・ゲイツは、「AIは確かに、10億人の死者を出しかねない事態を引き起こすほどの力をもっている」と発言したのだ(NBCニュースの番組「Meet the Press With Kristin Welker」を参照)。

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外科手術は不要!?

先の記述において、「ミラーライフ」については、あえて説明を割愛した。というのは、The Economistの記事を読んでも、本当はよく理解できないからである。というわけで、関心をもった読者はぜひ、前述した2本の記事を精読してほしい。

ついでに、前週、気になったThe Economistの興味深い記事も紹介しておこう。それは、「背中や肩の手術は、役に立たないどころか害になることさえある  何百万件もの手術は中止すべきだ」という衝撃的なタイトルの記事である。

70歳を過ぎると、医療関連記事は身につまされる。その意味で、「しかし、年間に数百万件行われている手術のうち、不必要なものが多数あることを示唆する証拠がますます増えている。さらに、体を切開することに伴う合併症のリスクを考慮すると、そうした手術はしばしば「役に立たないどころか、かえって害になる」場合さえある」と書かれている以上、私のような老人には必読に思えた。

どうか、まともなジャーナリストが読者であるのなら、この視角から、日本の医療を批判的に分析した記事を書いてもらいたい。その第一歩として、この記事もまた精読してほしい。

そう、勉強するところにしか、人生は拓けないのである。

 

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塩原 俊彦

(21世紀龍馬会代表)

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