森衆院議長を嗤う:もっと勉強しろよ!

日本経済新聞は9月18日付で、「森英介衆院議長、ロシアの侵略は「蛮行」 ウクライナ議会で演説」という記事を配信した。といっても、もともとは共同通信の記事を転載しただけのものだ。その冒頭、「森英介衆院議長は15日、ウクライナ首都キーウの最高会議(議会)で演説した。4年半を超え長期化するロシアの侵略について「国際社会の在り方や価値観を根底から覆す蛮行だ」と非難した」とある。

どうやら、森はロシアによるウクライナへの全面侵攻と、長期化するロシアの侵略とを同じ次元で捉えているらしい。だが、「長期化」という現象はロシアだけにその責任を負わせることはできない。むしろ、ウクライナ側が長期化を望んでいるという側面があるからだ。

「侵略をはじめたロシアが悪いから、その後の戦争継続もロシアが悪い」という理屈は、ガキの論理と言えるかもしれない。要するに、勉強が足らない。

 

感情のほとばしりと不勉強

記事は、「演説ではロシアの侵略に対し「言葉では到底尽くし得ぬ深い悲しみと強い憤り」を感じると批判した」と伝えている。私が感じるのは、森の単純さだ。ロシアの侵略に「強い憤り」を感じるのはかまわない。問題は、ロシアの侵略の背景について、透徹した分析ができているかにかかっている。そのためには、感情ではなく、冷静な分析力が必要となる。

さらに、記事には、「欧州とインド太平洋の安全保障は密接に関係しているとして「力による一方的な現状変更の試みは絶対に許してはならない」と訴え「ロシアの揺さぶりに屈せず、ウクライナ支援を続け、毅然と対応したい」と述べた」ともある。

ここまで読んでみても、森は自らの無知蒙昧をさらけ出しているだけにみえる。なぜなら、「絶対に許してはならない」現状変更の試みを最初に行ったのが米国政府であったという視点がまったく欠落しているからである。2014年2月22日前後のクーデターを支援した米国政府の暴挙を許しておきながら、ロシアの暴挙を許さないというのは、いったいどんな理屈によるのだろう。

 

あきれはてる無知蒙昧

「ロシアの揺さぶりに屈せず、ウクライナ支援を続け、毅然と対応したい」という発言もひどい。森に尋ねてみたいのは、「あなたは、真っ黒で厚かましいゼレンスキー政権をなぜ支援すると主張するのか」ということだ。

そもそも、日本国民の血税を「汚職天国ウクライナ」に投入する理由を考えたことがあるのだろうか。しかも、いまウクライナでは、検事総長以下、検察当局が「詐欺コウールセンター」を庇護してきたという容疑がかけられており、それにゼレンスキー大統領もかかわっている可能性がある。

他方で、こうしたゼレンスキーを庇うことで、最高議会の場にいる与党議員の逮捕を阻んできたという構図がある。そう、ゼレンスキーが支配する与党「人民の僕」の議員もまた「真っ黒」なのだ。

こんな現実も知らずに、つまらぬ駄弁を吐く森を軽蔑したい。あるいは、「あなたは無知蒙昧だ」と非難しておきたい。

 

ユリア・メンデル元大統領報道官の発言

森は、ユリア・メンデルというゼレンスキー大統領の元報道官を知っているだろうか。私は、「知られざる地政学」連載(143)「言論統制下の欧州・日本:「選挙なき独裁者」ゼレンスキーを批判しないオールドメディア」()において、彼女を紹介したことがある。身近でゼレンスキーを知っていた人物がいまではゼレンスキー批判の急先鋒となっている。

そんな彼女は、ゼレンスキーから制裁措置を科され、9月16日、欧州議会への入場を拒否されたという屈辱を受けた。こんな彼女のインタビューが最近、公表されたので紹介しておきたい。森が勉強すべき内容だからだ。

YouTubeの登録者数が5万9千人弱、Instagramのフォロワー数が22万1千人いるブロガーが、1時間半以上にわたりメンデルと対談した。そのなかで、メンデルはつぎのように話した。

「私には、今日の政治家の大半にはないものがあります。私には良心があるのです。私は毎日、このクズが権力を握り、権力の座に就くのを手助けしてしまったことを神に許しを請っています。だからこそ、私は黙っているわけにはいかないのです。もし黙ってしまえば、自分自身を許せないと思うからです。そのクズとは、ゼレンスキーのことです。」

森よ。メンデルがなぜゼレンスキーを「クズ」と読んだか理解できるだろうか。彼女のやむにやまれぬ苦しい胸の内をあなたに想像することはできるか。彼女のつぎの発言を肝に銘じてほしい。

「プーチンはとんでもないクズだ。だが、ウクライナの汚職の責任はプーチンにはない。キエフ近郊で建設されている住宅の責任もプーチンにはない。起きているスキャンダルの責任もプーチンにはない。プーチンはウクライナ国民を破壊している。では、ゼレンスキーはどの国民を破壊しているのか?教えてほしい。」

 

バカ同士の悲哀

オールドメディアは森を決して批判しないだろう。なぜなら、オールドメディアはいまでも「ゼレンスキー=命」の親ウクライナ報道に明け暮れているからである。その結果、森のような大バカ者を生み出し、ウクライナの最高議会でも恥をさらしている。

こうしたいまのバカぶりをみると、心から情けないと思う。「もっと勉強しろや!」

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塩原 俊彦

(21世紀龍馬会代表)

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